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ビジネス · 売ること

怒っているお客さまに送る、最初の一文

一日以内に返す。何かを説明する前に、何がまずかったのかをお客さまの言葉のまま書く。そのあとで、何をするか、いつまでにするかを伝える。正確に名前をつけることが、こじれを止めます。守った日付が、お客さまを引き止めます。

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テーブルに座り、ペンとノートパソコンを前にしている人

Kelly Sikkema による写真(Unsplash)

何かがうまくいかなかったときに、きちんと返せる人であること。これは小さな商売が持てるいちばん価値のある技術のひとつで、そのほとんどが最初の一文で決まります。返金ではありません。説明でもありません。一日以内に送る、お客さまの言葉で書かれた最初の一文です。

ひとりで商売をしている人の多くは、対面ならもうこれができています。顔を合わせていれば、うなずいて、起きたことを言い直して、これからどうするかを伝えるはずです。画面になると、その三つがなぜか消えます。メッセージが届く。少なくとも一か所は理不尽だと感じる。そして頭の中で組み上がっていく返事は、法廷の弁護になっています。

その代わりに、いい一文を書くことができます。これは学べますし、かかるのは九十秒ほど。この分野でいちばん元手のかからない一手です。正確な一行と、守った日付。この二つが、このあとを修復にするか口論にするかを決めます。

最初の一文には、実際に何を書くのか

何がまずかったのかを、相手の言葉で、弁明をくっつけずに書きます。ご注文が九日遅れて届き、箱がつぶれていました。これで最初の一文として完成していますし、どんな謝罪の段落よりも仕事をします。

はっきり名前をつけることは、非を全部認めることでも、降参することでもありません。それはこじれを止める一手です。怒りに見えるものの多くは、自分の話がまだ届いていないのではと感じている人が、届くまで音量を上げているだけだからです。すぐ隣に、きれいな脳科学の知見があります。人が気持ちをはっきりした言葉にすると、脳の脅威反応は測れるほど静かになります。その研究は、自分の気持ちに自分で名前をつけることについてのもので、誰かに名前をつけてもらうことについてではありません。ですから証拠ではなく、手がかりとして受け取ってください。それでも向きは合っています。正確な言葉は、なだめる言葉にはできない仕事をします。

相手の名詞をそのまま使います。色が写真とぜんぜん違いますと書かれたなら、あなたも色が写真とぜんぜん違いますと書きます。色味についてご懸念がおありとのこと、ではありません。言い換えた苦情は、管理部門のように読めます。そのまま返した苦情は、人のように読めます。

ひとつ注意を。すみませんだけで始めないでください。中身に何も名指しのない裸の謝罪は定型文のように読めますし、お客さまは、こちらが問題を分かっているのかどうかを確かめるために、もう一度書かなければいけなくなります。まず名前をつける。謝るべきなら、そのあと同じメッセージの中で謝る。

そこで止めます。ただしを付け足さない。理由もまだ付け足さない。最初の一文の仕事はひとつだけで、そこに二つ目の仕事を持たせることが、人をさらに怒らせます。

どのくらい早く返さないといけないのか

一日以内です。直すのに一週間かかるとしても。速さと解決は別々の商品です。とりあえず受け取りましたという短い返信は、無視されるという恐れを消します。その恐れこそが、苦情を公開のレビューに変えます。

返信するのに、答えが出ている必要はありません。きちんと読みました、まずかったのはここです、木曜日までに計画をお出しします。これで完結した、正直なメッセージです。五分の元手で、三日を買えます。

大事なのは、書く前の二十分です。心拍が上がっていると、文は長くなり、質は落ちます。先に体のことをしてください。自分に合うものなら何でもかまいません。近所を一周する、重いものを一セット、階段を二往復。アドレナリンを燃やし終えた体は、まだ抱えている体より短い文を書きます。ここで欲しいのは、まさにその短さです。ひとりで商売を回しているなら、週のどこかに運動を残しておく理由も、単純にこれです。健康志向の寄り道ではありません。土曜日の朝九時に、使える頭が残っている理由です。

それから返信を書いて、削れる言葉がないかを、もう一度だけ読み返します。

最初の一文のあとには、何が来るのか

ひとつの行動と、ひとつの日付。この順番です。説明は、そのあとでまだ必要なときだけ。たいていは必要ありません。お客さまが欲しかったのは理由ではなく、結果だからです。

型は四つの部分でできていて、メッセージの入力欄に収まります。

  1. 受け止める。相手の言葉で、ただしを付けずに。
  2. ひとつの行動。 代わりの品をお送りします。送料をお返しします。無料で作り直します。
  3. ひとつの日付。 火曜日に発送します。誰かが守る日付は、誰かが上回る約束よりも価値があります。
  4. 説明は、短く、最後に、省いてもいい。 多くても二文まで。大変な一週間だったことを許してくださいと言うような調子には、決してしない。

信頼の回復についての実験研究は、謝罪が二つのことを通じて同時に効くと報告しています。いま自分がどれだけ信頼できそうに見えるか、そして部屋にどれだけ悪い感情が残っているか。だからこそ、この四つの部分の言葉づかいは、そこにくっつける埋め合わせの大きさよりも重要です。

返金は簡単な答えで、いつも正しい答えではありません。返金は取引を終わらせます。約束した日に送られた作り直しの品は、問題を終わらせて、人を引き止めます。

苦情が公開の場に出たときは、何を書くのか

怒っている人にではなく、次に読む人に向けて書きます。星ひとつのレビューを見た人は、実のところあなたの返信を読んでいて、確かめているのは、あなたが落ち着いているか、具体的かどうかです。

公開の場では、多くても三文。受け止める、行動と日付を書く、続きはメッセージでと申し出る。弁明はしない、注文の経緯も並べない、相手の言い分が事実と違っていても訂正しない。

公開の場の言い争いは、勝っても、読んだ人ひとりひとりの売上を失います。短く、動じず、事実だけの返信は、こちらが負けたように見えても、この店なら40ドル賭けてみようと思わせます。

いいレビューにも返信してください。一行で、お客さまの名前を入れて。週に一分で済みますし、レビューのページが、真ん中に苦情がひとつだけ座っている沈黙の壁にならずに済みます。

そのあとは個別のやり取りに移して、そこで気前よくしてください。誰も人前で演じていない場所です。顧客対応の研究でいちばん長持ちしている発見は、まったく華やかではありません。人が報いるのは感動ではなく、手間の少なさです。つまり、自分が追いかけ回さなくても問題が片づいたということ。早く返して、言ったことをやる。それがほとんど商品そのものです。

誰も怒っていない今のうちに、自分の版を書いておく

今日メモを開いて、四つの部分でできた自分の型を書いてください。自分の商売を入れて、自分の仕事で本当に起きる二つか三つのつまずきを入れて。必要になった朝に、これを組み立てることはできません。そしてその朝は、決まって土曜日に来ます。

素朴なままで。書いた文の目的は、あなたを会話から外す台本を作ることではありません。いい日には楽に届く水準に、悪い日の自分をつなぎ止めることです。その場でひと言変えても、それはやはりあなたの文です。

ここまでのどれも、自分がどう扱われるかの基準を下げるものではありません。線を引いて、無理な要求を断って、それでも落ち着いた一文を送ることはできます。むしろ、その線を保たせるのは落ち着いた一文のほうです。争う材料がどこにもないからです。何かがうまくいかなかったときにきちんと返せる人が、十年後もまだ商売をしている人です。この分野で、九十秒で練習できる数少ない技術のひとつです。

出典

  1. Psychological Science, Putting feelings into words: affect labeling disrupts amygdala activity in response to affective stimuli
  2. Frontiers in Psychology, Apologies Repair Trust via Perceived Trustworthiness and Negative Emotions
  3. Harvard Business Review, Stop Trying to Delight Your Customers

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