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お金
金額を言ったら、そこで黙る
希望額は、ひとつの言い切りの文で伝えて、そこで止まります。そのあとの沈黙は、断られたしるしではありません。相手が計算をしている時間です。そして多くの人が、言ったあとの四秒のあいだに、自分で自分の金額を下げてしまいます。
マネーアワー:月に六十分で、お金まわりのすべてを回す
マネーアワーとは、月に一度だけ予定に入れる一時間のことです。おなじ六つの数字をおなじ順番で読み、変えることをちょうど一つだけ決めて席を立ちます。うまくいくのは、穏やかな朝に決めたことだけが、つらい月を越えられるからです。
昇給をお願いする:その一文、その数字、そのあとの六十秒
一つの文で、はっきりした数字を一つだけ言って、そこで話すのをやめてください。昇給が決まるのは、その前に集めておく三週間分の日付入りの実績です。そして失われるのは、あわてて埋めようとする沈黙のなかです。だから、切り出す言葉と同じくらいていねいに、その間を準備してください。
「十分」がいくらなのかを、実際の数字で決める
十分とは、ひと月の金額と、もう一度よろこんで過ごしたいと思えるふつうの火曜日の描写です。その二つを書き出せば、お金の判断のほとんどは自然と答えが出ます。自分で選んだ目標は、まわりの人の稼ぎに合わせて動いていかなくなるからです。
ノーと言われたとき、何を言うか
ノーはたいてい、あなたへのノーではなく、この形の話へのノーです。何がそろえばイエスになるのかを聞いて、その答えを目の前で書きとめれば、閉じた扉は、あなたが手をつけられるリストに変わります。
お金が本当に買えるもの:その一部を誰かのために使う
ごはんをおごる、講座の受講料を払う、誰かの机から請求書を一枚取り上げる。誰かのために使ったお金は、一年後もまだ効いている使い方だ。そしてお金が入る前に自分の分を決めておくと、その日の気分が決断に変わる。
人のために頼むように、自分のために頼む
あなたはもう、自分のためよりも人のためのほうが上手に主張できています。だからまず、自分の主張を三人称で書いてみて、それから自分の名前を入れて読み直してください。人を後押しすることは、自分のお願いからの回り道ではなく、そのための練習です。
最初のクッション:いくら貯めて、どこに置いて、本当は何のためにあるのか
最初のクッションは、固定費の一か月分。カードを持たない別口座に置いておきます。投資でも年金プランでもありません。不意の出来事が、あなたの決断ではなくお金だけで済むようにするためのものです。
身構えずに残高を見る方法
立ち上がって、長く息を吐いて、アプリを開いて、数字を声に出して読んで、書きとめる。あの身構えに効くのはお金の対策ではなく、体の対策です。ぜんぶで三十秒ほどしかかかりません。
扱いにくい人にならずに、よりよい条件を引き出す方法
一度だけお願いする。温かくお願いする。そして具体的なものをお願いする。扱いにくいというのは、同じことを繰り返し、曖昧になり、相手に推測させてしまうことです。感じよく差し出されたはっきりしたお願いは、遠回しなお願いよりずっと通りやすいのです。
ほかの人の給料を知ってしまったとき
その金額を書き留めてください。それは市場についての情報であって、あなたへの判定ではありません。そしていま、それがあなたのレンジの最初の一点です。あと2つデータが集まれば、気まずいランチ1回が、これまででいちばん強い交渉に変わります。
大きな請求書が届いた週のための五日間プラン
予想外の大きな請求書には、五分ではなく五日間をかけましょう。一日目は読むだけで何も支払わず、二日目に電話をかけて、どんな分割払いのプランがあるか尋ねます。落ち着いて過ごす五日間は、たいてい慌てて過ごす一晩より安く済みます。
勝つのは「間」を取れる人。駆け引きなしで沈黙を使う方法
「間」は駆け引きではありません。音を消して考える時間です。どんな提示にも、答える前に毎回3秒。いつも取る「間」なら、それ自体は何も教えませんし、自動操縦で答えることもなくなります。
値引きを求められたとき、自分の価格を守る
数字は動かさず、範囲のほうを動かしてください。値引きを求められたときの落ち着いた答えは、その金額なら仕事から何を外せるか、です。同じ「はい」の小さい版ではありません。
二人のマネーアワー:ふたりで同じ数字を回していく方法
二人、一時間、月に一度。タイマーを動かし、お互いの数字を全部テーブルに出します。相手が何か言う前に、まず自分の6つの数字を声に出して読む。これが、マネーアワーを取り調べに変えないための決め手です。
交渉の扉を開くメールは、4行でいい
書くのは4行だけ。話題、望む数字、仕事に根ざした理由をひとつ、そして返事がほしい期日。短いメールに返事が来るのは、返すのが簡単だからです。そしてびっしり書かれた背景説明は、自分で自分を思いとどまらせている人のように読めます。
相手より自分のほうが必要としているときの交渉
交渉力は要素のひとつであって、あなたが持ち込めるものはそれだけではありません。相手より自分のほうがその話を必要としているとき、勝ち筋は準備にあり、「イエス」と言いやすい相手であることにあり、相手にとってほとんど負担にならないものを求めることにあります。
お金が動かないなら、別のものを交換する
給与は、たくさんある変数のひとつにすぎません。入社日、肩書き、仕事の範囲、支払い条件、機材、休みの日、評価の時期、準備を誰がやるか。どれも交換できるもので、その多くは相手にとって現金よりずっと安く済みます。
橋を焼かずに断る方法
話にはノーを、人にはイエスを。素直にお礼を伝え、本当の理由をひとつだけ書き、気持ちが変わる条件をひとつ名指しして、その日のうちに文章で送る。話は、めぐってまた戻ってくるから。
静かな算数:手をつけないお金が、いちばんよく働く理由
複利とは、年月をかけて自分自身にかかりつづける率のことで、あなたが完全に握っている入力は、いくら足すかと、どれだけ長く手をつけずに置いておくか、この二つだけです。20年という時間で見たとき、いちばん落ち着いた人がたいてい、いちばん賢い人に勝つのはそのためです。