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ビジネス · 仕上げる

今年つくらない三つのこと

今年つくらない三つのことを書き出して、その紙に日付を入れて、目に入るところに置いておきましょう。小さな商いがつまずくのは、いいアイデアが少なすぎるからよりも、多すぎるからのほうがずっと多いのです。名前のついた「やらない」が、あなたがもう誰かと交わした約束を守ってくれます。

ペンとノートパソコンを置いたテーブルに座っている人

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash

ちょっとしたヒント

  • 今年つくらない三つのことに、名前をつける。
  • リストに日付を入れて、決定にする。
  • 代わりに仕上げるものを伝えて、断る。

使える時間よりも、いいアイデアのほうが多い。それはこの仕事が生きているしるしです。お客さんが、もうひとつ違うサイズでも作れませんかと聞いてきます。友だちがコーヒーを飲みながら商品ラインを丸ごと描いてみせて、しかもそれが本当にいいラインです。朝の四時に、この商売全体のもっといい形を思いついて目が覚めます。しかも実際、そのほうがいいのです。どれひとつとして、直さなければいけない問題ではありません。これは在庫です。置いておいても腐りません。

これからの十二か月がどこかに向かうかどうかを決めるのは、そういうアイデアをいくつ持っているかではありません。「今年はつくらないもの」として書き出す三つがどれか、そしてそのリストに日付を入れるかどうかです。名前のついた「やらない」は、小さくて静かなひとつの行いで、あなたがもう誰かに約束したその一点を守ってくれます。そしてその約束を守ることが、ひとりでやっている商売が二年目を迎えるやり方なのです。

いいアイデアが多すぎると、なぜ手が止まるのか

開いたままのアイデアは、どれもあなたの注意の一部を持っていくからです。そして頭はひとつしかありません。作業を切り替えるコストは実験室でも測れますし、同じ形は作業台の上にも現れます。半分だけ手をつけた四つの仕事は、仕上がった一つよりも重く感じます。実際に重いのです。

ひとりでやる商売は、やり残しのリストと自分の神経が同じものになっている唯一の形です。会社のなかなら、始まっていない企画は書類のなかに座っていて、誰の眠りも奪いません。あなたの商売では、それはあなたのなかに座っています。もうひとつのサイズ、もうひとつの商品ライン、もっといい形。それを一週間ずっと持ち歩いていて、そのどれもが保管料を静かに請求してきます。

この税金は、失敗という顔では出てきません。遅さという顔で出てきます。火曜に出せたはずの注文が木曜になります。撮り直さないままの商品写真。頭の半分がまだ卸の話を考えていたからです。目に見えて悪いことは何も起きないまま、一年が過ぎていきます。

これは「野心は控えめに」という話ではありません。むしろ逆です。つくらないものに名前をつけるのは、いまつくっているその一つに、持てるすべてで向かうためです。ほかの四つの選択肢が下で低く鳴り続けている状態を、やめるためです。Michael Porter は何十年も前に、大きな会社について同じことを言っています。戦略とは、何をするかと同じくらい、何をあえてしないかで決まる、と。商品がひとつあって、書き出した「やらない」が三つある人は、「たぶんやる」が七つある人よりも野心的です。実際に世に出るのは、前のほうだけだからです。

今年つくらない三つを、どう選ぶか

いま抱えているアイデアを、まず全部書き出します。そのうえで、今年を丸ごと食べておいて何ひとつ仕上げずに終わりそうなものを三つ選びます。たいていそれは、いちばん大きいもの、いちばん新しいもの、そして誰かに勧められたものです。いちばん気に入っていないもの、ではありません。

三つがちょうどいいのは、覚えていられるくらい少なくて、少し痛むくらいには多いからです。もしそのリストに何の痛みもないなら、それはもともとやるつもりのなかったアイデアを三つ書いただけで、一時間も守ってはくれません。

それぞれの横に、一行だけ書きます。なぜ今年ではないのか。アイデアへの評価ではなく、手持ちの余力についての理由です。卸は今年ではない、誰も注文しないうちに仕入れなければならないから。二つ目の商品ラインは今年ではない、一つ目がまだ終わっていないから。特注は今年ではない、同じ金額のために、やりとりが四倍かかるから。

そしてリストに日付を入れます。日付のあるリストは決定です。日付のないリストは気分で、気分とは毎週日曜の夜にまた言い争うことになるものです。日付には、もっとやさしい働きもあります。そのアイデアは死んだのではなく、決まった日に、いまより多くの材料を持って話し合う予定になっている、と言ってくれるのです。

「やらない」と「今年はやらない」は同じことか

違います。「やらない」はアイデアを閉じます。「今年はやらない」は日付をつけて脇に停めておきます。小さな商売がほんとうに必要としているのは、ほとんどの場合こちらのほうです。

あなたはこの商売がこの先ずっとどうあるかを決めているのではありません。これからの十二か月が何のためにあるかを決めています。リストにあるアイデアのほとんどは、間違っているのではなく、早いだけです。早いを間違いとして扱うことが、人が自分の生涯で二番目にいい思いつきを捨ててしまうやり方です。

停めておくリストは、いつでも書き足せる場所に置いておきます。朝四時のアイデアがやってきたら、それは停めるリストに乗って、あなたは眠りに戻ります。それがほとんどすべてです。このリストは墓場ではありません。待合室です。待合室があると分かっていることが、机の前で自分と言い争うのをやめさせてくれます。

正直さを保つ決まりがひとつあります。停めたリストから何かが出ていくのは、代わりに何かが入るか、何かが仕上がったときだけ。ひとつ入れたら、ひとつ出す。そうしないと、待合室のほうが静かにまた計画になってしまいます。

つくらないものを頼まれたお客さんに、どう言うか

代わりに何を仕上げているのかに名前をつけて、日付を渡します。自分の実際の予定がついてくる「できません」は、自分の一週間を握っている人の言葉に聞こえます。裸の「できません」は、面倒だっただけの人に聞こえます。

その文は三つの部分でできていて、短いものです。その具体的なアイデアに礼を言う。いま何にいつまで集中しているかを言う。そのうえで、その頼みをどう扱うかを伝える。

たとえば、こんなふうに。いいアイデアですね、そう言ってくださったのはお二人目です。配送を早くしたいので、今年いっぱいはサイズを三つに絞っています。一月に読み返すリストに入れておきます。実現したらご連絡しますね。

これで気を悪くする人はいません。お客さんを失うのは、沈黙か、いつまでも来ないあいまいな「はい」のほうです。しかもあなたはいま、口に出さずに伝えています。自分はリストを持っていて、それをちゃんと読み返す人間だ、と。知らない相手にお金を払う前に人が知りたいのは、だいたいそれだけです。

同じことを頼まれるのが三度目なら、それはもう気の散る話ではありません。データです。太字で、一月のリストに入れておきます。

四半期に一度の読み返し

繰り返しの予定をカレンダーに入れます。四半期に一度、十五分。三つの「やらない」を声に出して読みます。たいていの四半期は三つとも残りますし、読み返しは時間の無駄に感じるでしょう。うまく働いている仕組みは、内側からはまさにそう感じるものです。

ときどき、ひとつを繰り上げることがあります。在庫の当てがなかった卸のアイデアに、二度も聞いてくれて前払いも申し出てくれた買い手がつきました。それを上げて、代わりに何かを下げます。数は三つのままだからです。

これは慎重さの話ではありませんし、望むものを小さくしていいという許可でもありません。野心のある人が、五つのことに六週間ずつ向かう代わりに、ひとつのことに一年まるごと本気で向かえるようにする、ごく当たり前の仕掛けです。五年目にまだ立っている人は、アイデアが少なかった人ではありません。そのうち三つを書き出して、ページに日付を入れて、四つ目に取りかかった人です。

出典

読み終える前に、ケアについて一言

KEEP CALM は、無料の教育的なセルフヘルプツールを提供しています。これは医療上の助言、診断、治療ではなく、専門的なケアの代わりになるものではありません。ここで読んだことが、日々のストレス以上のものとして心に響いたなら、専門家に相談することは強く、そして賢明な一歩です。

If you are in crisis or thinking about harming yourself, you are not alone. In the US, call or text 988 (Suicide & Crisis Lifeline, 24/7), text HOME to 741741 (Crisis Text Line), or call 911 in an emergency.